昨夜の裏話。

f0009746_11562323.jpg
アポロのステージでビリーさんからトロフィーを受賞するトミーさん(右)

by松尾公子

12月29日(木)
思わず目頭が熱くなった感動の昨夜から、明けて1日。今日だから話せる昨夜の裏話を少しご紹介します・・・。(昨日のブログを読んでない方は、まず昨日の記事からお読みくださいませ)

トミーさんには、本当にお気の毒なくらい全くのサプライズでしたが、実は私くしはもう随分前から、アポロのスタッフの皆さんに「28日のトップドッグには、勿論、トミーは来るよな。当日サプライズを用意しているので、本人には絶対に言っちゃいけないけど、必ずその場にいさせてくれよ!」と言われていたのでした・・・。

12月15日、アポロ劇場のマーキー点灯セレモニーの日にも、何人ものスタッフから「本人には言ってないわよね!」と念を押され、ワクワクする気持ちと同時にみんなの圧力に緊張しておりました。

さて、28日スーパートップドッグ当日は水曜日ですので、トミーさんは朝からARC(元麻薬中毒患者たちによる)ゴスペルツアー。午後、ツアーの皆さんをミッドタウンまで車でお送りして、その後スグに、The Bronxのヤンキースタジアムへ、自分用の来シーズンのチケットを買いに行きました(余談ですが、今年はチケット発売が例年より早く12月16日。今日まで10日余り、ツアーやらストライキやらで買いそびれてしまっており、勿論、4月11日の開幕戦とシーズン中の全ボストン戦、6/30~7/2のサブウェイシリーズは既に完売。4月13日の開幕シリーズと大好きなイチローのマリナーズ戦のみGetできました)。話がそれたので戻します・・・。

で、要するに、今日もまた朝からバタバタと忙しく、夕方4時半、野球帽と超普段着のままでアポロツアーへ出掛けようとした何も知らないトミーさんに、何とか“ジャケット着用”に着替えていただくのにまず一苦労したのです。

さて、7時半前にアポロ劇場に着くと、トミーさんはいつものように沢山のスタッフからハグやキスの挨拶で引き止められ、なかなか前へ進めません。いつもはこの時間劇場に降りてこない支配人のビリーさんまで、今夜は1階で待っていて「Hey!Tommy!」と挨拶にやってきます。皆からは私に横目で「ダンスの後よ、準備はいいね!」と、また無言の圧力が・・・。

それなのに、劇場に入るとトミーさんは、タカヒロ君の様子を見に楽屋に行ったり、プレゼントを渡さなきゃ・・・とウロウロしていて、行ったり来たり・・・。ワイリーさんと引き止めておくのに大苦労です。

いよいよソウルトレインダンスのコーナーが終わり、そのまま一部のMCが「Tommy!」と呼ぶのかと思いきや、舞台袖に引っ込んでしまいました。そして、アポロの要、支配人のビリーさんが出てくるではないですか、これはかなり大掛かりな表彰です。

そして・・・その後は昨日トミーさんが書いているとおりです。
ビリーさんの話の途中で、やっと自分のことを言われていると気付いたトミーさんは、小声で「えぇぇっっ・・?」と言葉にならないことを口走りながら、ステージに上がっていきました。知っていた私もウルウルしてしまう感動的な瞬間でした。

通常、アポロのステージ中は絶対に写真撮影禁止なのですが、ディレクターから「撮りなさいよ!」と強要され、ピンボケの写真を何とか撮った次第です(写真上)。

ステージから降りてきたトミーさんは、しばらく放心状態でしたが、少し落ち着いてくると、マイクを通して何も喋れなかった自分をとても後悔していました。でも、ノドから全く言葉が出なかったそうです。いつも何十人のツアー客の前で、何百人の講習の中で、何千人のジャズコンサートのステージでマイクを持って喋っているトミーさんが、です。今夜は相当ビックリして、感動していたのだと思います。

・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・
最近急速に変わりつつあるハーレムですが、トミーさんが住み始めた20年前は、ハーレムがまだまだ荒れていて、本当に危険で、日本人なんか住んでいなかった時代。その当時のトミーツアーでは、毎回拳銃を持った黒人セキュリティがツアーバス入口に乗り込み、護衛していたそうです。87年に「地球の歩き方」にトミーさんが初めてハーレムの地図と記事を紹介し、アポロ劇場の偉大さ、アマチュアナイトの面白さを各メディアに紹介し続けてきたお陰もあってか、現在ハーレムでは沢山の日本人を見かけるようになりました。ことアポロ劇場に関して言うと、会場にいるアジア系の殆どが日本人です。コリアンやチャイニーズやタイワニーズ等・・・は殆どいません。トミーさんのように、愛情を持ってアポロの良さやハーレムの良さを伝え続けててきた人物がいないのかもしれません・・・。

以前、これまたトミーさんが10年以上、毎日曜日に通い続けているサンデーゴスペルの教会でも、こんなことがありました。正式な日曜礼拝の中で、1000人近い出席者の前で、サプライズでトミーさんの誕生会です。主任牧師に「教会を十数年サポートしてくれている大切な我々のファミリー、TommyTomita!」と紹介され、壇上に上がって教会メンバー全員からのBDカードを受け取り、クワイヤーの皆がトミーさんの為の歌を歌いました。

勿論、現在ハーレムに住んでいる新しい日本人、ハーレムを訪れる日本人の中には「トミー富田なんか知らないゾ」という人も沢山いらっしゃることでしょう。また、今ではハーレムに関する記事を書いていらっしゃる方も大勢いらっしゃるようです。・・・が、世界のアポロで、地元コミュニティの教会で、こうやって行く先々の大観衆の前で「我々の大切なファミリーです!」と紹介される日本人は、今後100年経っても、他に誰も出て来ないのかも知れません。

トミー富田ドットコムに戻る
[PR]
by tommytomita | 2005-12-29 07:55 | アポロ劇場
<< ハーレムジャズ年越しパーティ 心から・・・Thank You... >>