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「25セント恵んでくれませんか?」(ハーレムツアー)

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by 松尾公子


~全米36 都市配布の日系無料紙「USウィークリー・ビズ」に掲載中のコラム「トミー富田のハーレム浅草下町孝」より~

killing with kindness begging

「25セント恵んでくれませんか?」
日本ではあまり遭遇しなかった小銭乞いに、NYではあちらこちらで出くわす。
日本人は大抵目を伏せて通り過ぎるのではないだろうか?
怖い、関わりたくないと思ったり、同時に数セントのお金すらポケットから出さなかった自分に罪悪感のようなものを覚えたり。

私は20年以上、ハーレムにある薬物依存症更生施設 の支援をさせていただいている。
創設者の黒人男性(現在90歳。自身も薬物依存症から50年前に回復)が外部に向けてよく話すこと、、、

「小銭乞いにお金を渡し、人助けをしたようないい気分になるかもしれない。しかし、大半はそれでまたドラッグを(アルコール依存症の場合はアルコールを)買い、明日も、そしてあさってもその場に立ち続けるんです。その小銭を更正支援団体に預けてください、その人たちの人生を取り戻すことに役立てますから」と。


では、この小銭乞いが本当に空腹の極限状態だった場合はどうだろう?

隣人愛に溢れたハーレムの教会のおばさんたち。
デリでホームレス風の人が小銭乞いを始めると、ちらっと見て、ふらふらしてたら「何に使うの?」と尋ねる。
空腹だと答えると、即座にサンドイッチ等、最小限の食べ物を買い与える。
マクドナルドだと「これでバーガー買ってきなさい。お釣りはあげないからね。」と1ドル札を数枚だけ渡す。
その後は自分の会話に戻り善意の押し付けも無い。
しかしどんなに話に熱中していても、目はその人を追っており、
お釣りをもらって店を出ようとしようものなら大声で「お金は渡さないと言ったでしょ!」と追いかけて数セントでも全部取り戻す。
お金を渡すとドラッグを買うかもしれないと知っているから。
でも食べさせてあげないと本当に死んじゃうかもしれないからと思うから。


沢山の苦労を乗り越えてきたハーレムのマザー達は果てしなく強く、限りなく大きく優しい。



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若い頃に沢山の子供を産みひとりで育てあげた肝っ玉かあさんたちの愛はさりげなく大きい


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killing with kindness begging
ロンドンでの同様のキャンペーンポスター。
人から集められたコインがドラッグとなって体中を満たし死に至ることもあると


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ハーレムにある薬物依存症更生施設(ARC)創設者のジェームス・アレン氏が自伝を出版し、冒頭のページにARCゴスペルメンバーのサイン、最後のページに本人からの温かいメッセージを書いて贈ってくださった。一生の宝である。

※ARCゴスペルクワイヤー


<関連過去ログ>
1ペニーで日本を救いたい~貧困地区ハーレムの学校(2011年7月)

ハーレムの小さな小さな助け合いの輪(2011年6月)





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by tommytomita | 2015-09-16 04:42
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