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壊れたサックス

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byトミー富田

NYのストリートパフォーマンスは、4th Street,14th Street,34th Street,42nd Street,そして57th Street等に関しては、年に一回オーディションがあり、NY PortAuthorityの許可が必要です。上手な人、下手な人、誰でも勝手に演られては、時としてそれは雑音になってしまうので、主要なホームのパフォーマーにはオーディションが必要なのです。

ここ数年、このストリートパフォーマーの中から、YAZBANDという日本人サックスプレイヤーが注目されています。私の友人である日本人ドラムスにキーボード、サックスの編成で、主に50th Street&Lexinghton Ave. の4,5,6番ラインから、D,Fラインのホームに抜ける人通りの多い所で演奏をしながら自主制作のCDを販売しているのですが、これが馬鹿にならない売れ行きだそうです。

とはいえ、実際、無許可で勝手に演っている人達が沢山いるのも事実・・。
今、私が最も注目しているパフォーマーは、地下鉄のCトレインを寝グラにしている40歳前後の黒人サックスプレイヤーです。
彼は突然、車両内に現われては、「レディース エーンド ジェントルマン!私は皆さんの為に素晴らしい演奏をお聞かせします。・・・しかし、実は数日前に事故に遭い、愛用のサックスがこの様に壊れてしまいました。でも、今日は心をこめて演奏します。」と前口上をして、いきなり壊れたサックスを吹き始めるんです。

キーキーピーピー・・・、とても音楽にならない凄い音で、走行中の密室の車両内から思わず「止めてくれぇぇ!」と逃げ出したくなります。

乗り合わせた3~4人の黒人のグループがそれを見て笑い転げ、「頼むからやめてくれ!」とお金を差し出しました。
私も耐え切れずお金を差し出しました。
そうすると彼は、「有難う!今度きちんとサックスを直して、次回は素晴らしい演奏を聞かせます!」と次の車両に移っていくのです。
彼が去った後、先程の黒人達が、「いつもあの調子で廻って来るんだよな」と言ってまた笑い転げていました。

今度壊れたサックスを持って彼が廻ってきたら、是非その真剣な彼の演奏に耳をふさいでください。

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by tommytomita | 2006-08-30 00:03 | ニューヨーク情報

アウトキャストの映画「IDLEWILD」

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by 松尾公子

8月25日(金)、アウトキャスト二人の主演映画IDLEWILDが公開されました。昨年秋から何度も発売延期になってきた同タイトルのニューアルバムも、映画公開に合わせ8月22日からリリース。アルバムゲストのパティ・ラベル、メイシー・グレイ、アンジェロ・ムーアは、映画にも出演しています。

NYでのプレビューは、その数日前に、マンハッタン54丁目のジーグフェルド劇場で行われました。・・・その昔、白人歓楽街の中心だったジーグフェルド劇場(現在は映画館)という場所がこのHipな映画にそぐわなかったのか、赤絨毯の盛大なプレビューのはずが、ひっそり・・・。
その後、ミッドタウンウエスト57丁目のレストランクラブで、アフターパーティが(こちらは)盛大に開催され、アウトキャストの二人にアンジェロ・ムーア、、、そして、横浜ランドマークハーレムナイツコンサートでもお馴染みのタップダンサー、オマー・エドワーズも出席しました。

何故なら、エンドロールシーンはタップダンサーの華やかなステージなんです。残念ながら映画の制作上、お声が掛かったのはハリウッドに近い西海岸で活躍中のジェイソンでしたが、これが東海岸であればオマーだったかも・・・。ジェイソンとオマーは、若かりし頃、B'wayミュージカル「ノイズ&ファンク」で、セヴィアン・グローバーとTapのニュージェネレーションを築き上げた同士、今でも家族ぐるみで仲良しなんです。

日本での映画公開は未定なので、残念ながら見られないという方はTrailer(予告編)でどうぞ。

内容は、1930年代、禁酒法時代の南部ジョージア州のヤミ酒場のお話(詳しいストーリーは、映画公式サイトの「The Story」で)。大人しく真面目なピアニスト役のアンドレ3000は、Sexyシーンも頑張って、なかなかいい味出してます。これまでに「Be Cool」や「Four Brothers」等の映画にも出演していますが、もとはと言えば、彼等の凝ったミュージックビデオで随分「演技慣れ」している感じです。

はなからストーリーには余り期待せず、彼等のビデオクリップを手掛けているブライアン・バーバーが映画初監督ということでしたので、映像に注目。確かに「音楽を観れるミュージカルみたいな映画を作りたかった」というだけあって、音楽とダンスシーン、そしてお決まりの「金」「毛皮」「女」という3要素も満載で、豪華絢爛、華やかで、色も全体的に綺麗。・・・でも、細かすぎる映像テクニックは映画にはちょっとToo Muchかも・・・。
現在、ハーレム唯一の映画館マジックジョンソンシアターでは、このIDLEWILDが2スクリーンで朝から夜中まで上映されています。

さて、今後マジックジョンソンシアターで公開予定の映画はこんなカンジ
Gridiron Gang 9/15公開
鑑別所行きの落ちこぼれ少年達をアメフトを通じ更生させようとするUpliftingStory

De ja Vu 11/22公開
デンゼル・ワシントンの新作

Let's go to prison 11月公開
刑務所が舞台のコメディ。・・・主役は白人なのですが、これって実際に身内に受刑者または元受刑者がいたりするこの辺の人々にとっては笑っちゃいけない話ですよね。

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by tommytomita | 2006-08-25 23:09 | オススメ映画

ハーレム・ウィーク Harlem Week 2006

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by 松尾公子

ハーレム最大のお祭りハーレムウィーク HARLEM WEEK
1974年、麻薬、貧困、暴力、ストレス、、、様々なネガティブ要因ですっかり荒廃してしまっていたハーレムの街に、ハーレムルネッサンス時代の栄華を取り戻そうと地元勇士が立ち上がり、1日限りのお祭り「HARLEM DAY」として始まったのが、年々大きくなって「HARLEM WEEK」に。
今では、8月まるまる1ヶ月間、映画、スポーツ、コンサート、ファッションショー、、、etc.ハーレム各地で多種多様なイベントが開催されています。

そして、そのメインイベントが、今日の「HARLEM DAY」。
大規模なストリートフェア、オートショー、ライブ等もあり沢山の人々で賑わいました。

HARLEM DAY
8/20(日)10:00~19:00
@135th Street (Bet.5th Ave. & St. Nicholas Ave.)
 
夜8時からは、野外スクリーン映画大会。昨年は、スパイク・リー監督の新作短編「ジーザス・チルドレン・オブ・アメリカ」等が上映され大盛況。今年はHipHopのウータン・クランによる「FAVELA RISING w/WU: The Story of the Wu-Tang Clan」が予定されていましたが・・・(トラブル勃発)。

IMAGENATION CELEBRATES HARLEM DAY
8/20(日)8pm~ OUTDOORS in St. Nicholas Park on the West lawn,135th St. and St. Nicholas Ave.
FREE

ちなみに、1ヶ月以上に渡って開催されるこのハーレムウィーク。
一般でも自由に参加できる楽しいイベントをピックアップしてみると、

7月半ばの土曜日・・・Harlem Book Fair (12:00-19:00)
@135th Street.bet.5th & Lenox Aves.
実際には、これが一般参加の皮切りイベント。Bookは勿論、Food、洋服、アクセサリー、雑貨に絵画、CDなどなど、沢山のブラックベンダーと見物客でストリートが賑わいます。

7月最後の日曜日・・・A Great Day in Harlem(12:00-22:00)
@グラント将軍の墓Riverside Deive bet.120-124th Sts.
黒人デザイナーと黒人モデルによるファッションショーやゴスペル、ソウル、R&Bコンサート。
今年はマービン・ゲイトリビュートで、アッシュフォード&シンプソン、フレディ・ジャクソン、メリッサ・モーガン等が出演。

8月初めの週末・・・High School Bascketball Classic
(14:00-19:00)@145th St.& Riverside Drive.
ハーレムと言えばバスケ。hiphopカルチャーといえばバスケ。ストリートプレイヤーでも超上手くて興奮します。

8月の第3土曜日・・・UPTOWN SATURDAY NITE(11:00-19:00)
8月の第3日曜日・・・Harlem Day(10:00-19:00)
@135th St.bet.5th & St. Nicholas Aves.
ハーレムウィークのメインイベント。

他にも、ハーレムウィークイベントではありませんが、
7~8月の毎週木曜日はSummer Stage(17:00-19:30)
8月の毎週火曜日にはBlack Film上映会
いずれも@125th St. 7th Ave.
トレーラーにジャズバンドが乗って、ストリートで演奏するJazz Mobile
こんなイベントで、毎日賑やかなんです。そしてこれ全~部無料!

今年は逃してしまった方も、来年はこの時期にスケジュールを合わせてトミーズハウスに宿泊、又はトミーツアーに参加して、ハーレム散策をお楽しみくださいね。

さぁ、子供達もぼちぼち新学期が始まります。
ハーレムの夏もラストスパートです・・・。

※キックオフパーティについては、「Daily Sun」にトミー富田が連載中の「ハーレム浅草下町孝」8月掲載分をご覧下さい。

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by tommytomita | 2006-08-20 23:36 | ハーレム情報

追悼・・・Jazmyn

byトミー富田
f0009746_1356348.jpgハーレムで人気のグループJazmynジャズミンのボーカリストDebi Gilchrest が、8月7日(月)亡くなりました。まだ40歳の若さでした。
ちょうど3日前、入院中のDebiに電話をし、「デビ、お見舞いに行くよ!」と言ったら、「来週退院するから大丈夫よぉ」と元気に返されたばかりだっただけに、この突然の訃報には驚きました。

以前からルーペス(血液の病気)の持病を抱えていたのですが、1ヶ月程前、Showman's出演の時に、1stステージで急に声が出なくなったことがありました。観客をノせるのが上手く、歌うことが大好きだった彼女は、ステージの横でずっと落ち込んでしまいました。その後、入院することになりましたが、周りのみんなが、本人さえもが、すぐに退院できると思っていました。
あの小さな身体で、いつも精力的に歌って踊っていたデビの突然の死は、我々ハーレムの仲間にとっても非常にショックな出来事でした。

f0009746_13565949.jpg思い起こせば、15年ほど前に横浜のオフィサーズクラブに、Jim Farley, Duke Jones, MarionMeadows, paul Milsという物凄いメンバーを1ヶ月間ブッキングし、その中で紅一点若手のDebiをボーカルに抜擢しました。

Marion Meadowsは、日本から帰国後、101.9FMのスムーズジャズの後援を受け、"For Lovers Only"というアルバムが大ヒットし、たちまちスタープレイヤーとして活躍を始めました。

またJimとDebiは、帰国後Jazmyn というコンビを組み、アトランティックシティ、ラスベガス、ニューヨーク...と、今日まで幅広く活躍していました。

私生活でも、数年前にはブルースギタリストのレイ・シャナリーの息子と結婚し、音楽一家としてとても幸せに生活していました。NYアップステイトのTerrytownに住んでいたDebi は、ボランティア活動にも積極的に参加をし、地元の人達からもとても愛されていました。

8月10日(金)に、TerrytownのStar of Bethlehem Baptist Churchでお別れの会(The wake and music service)がありました。とても大きく立派な教会の中央で棺に横たわったデビは、美しく穏やかな表情で静かに眠っていました。

聖歌隊のゴスペルの歌声と、来賓の人達の挨拶の後、Jim Farleyのピアノ、Duke Jonesのトランペット、そしてMarion Meadowsのソプラノサックスでアメージング・グレイスが演奏されました。

アメリカを中心に、ツアーの多いJazmynでしたが、日本へ行ったことはデビにとって特に思い出深かったとみえて、会う度に「また日本に行きたい」と言っていました。先日も、DebiとJim、二人揃って私のオフィスへ尋ねてきて、来年あたりもう一度日本公演をしよう、と話をしていた矢先のことでしたので、まだまだ若いデビの死は本当に残念でした。

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by tommytomita | 2006-08-11 23:15 | ニュース