by トミー富田
6月22日(木)21:00~
久し振りに、DownTownにある
Village Vanguardへ、プライベートでジャズを聴きに行きました。親友のドラマー
ルイス・ナッシュが出演するからです。木曜日夜9時からのFirst Stageでしたが、既に超満員でビックリ。観客の80%がヨーロッパからの観光客、あとは日本人の観光客・・・もはやすっかり観光地化されてしまったジャズクラブで、私も最近はめったに立ち寄りません。
ルイス・ナッシュ・カルテットのドラムスは勿論ルイス・ナッシュ。現在、若手ではNo.1の呼び声が高いルイスのドラミングと、お馴染みのピーター・ワシントンのベースに、若手のピアニスト、ジェレミー・ぺルト、実力派のサックス、スティーブ・ウィルソンが、心地よいオリジナルを中心に演奏を始めましたが、照明が落ちた暗い場内では、昼間の観光で疲れ果てた日本人観光客が早くも居眠り状態に入ってしまったのには正直ガッカリでした。恐らく、連れて来たガイドがジャズに詳しいわけではないので、ろくにメンバーの説明も無かったのでしょう・・・。これからのジャズ界を背負う素晴らしい出演者達なのに・・・。
曲の途中で、ルイスが場内のゲストを紹介しました。あの、故トミー・フラナガンの奥さん、ダイアナ・フラナガンが来ていたのです。私も、数年前に彼の家に呼ばれ、夕食をご馳走になったことがありますのでよく知っています。
夫人は昔、トミー・フラナガンのライブには必ず来ていて、誰か演奏中に喋っている人がいると「シーッ」と注意して廻ることで有名でした。居眠りなんかしていたら大変、つまみ出さんばかりに注意されたことでしょう。今夜は、夫人は大人しくルイスとピーターの演奏に聞き入っていました。ライブ終了後、夫人のもとへ挨拶に行くと、「Tommy!」と叫んで久々のハグを交わしてくれました。
ジャズが衰退してきていると言われる今日この頃・・・、まだまだNYを訪れる観光客にとって、ここVillage Vanguardは憧れの場所であり、私にとっては、昔ダウンタウンのジャズが良かった頃の沢山の思い出がある懐かしいジャズクラブです。
Village Vanguard...178 Seventh Ave. South, NY
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