byトミー富田ハーレムの人はスイカをよく食べます。とりわけ南部出身の黒人の人達はとてもよくスイカを食べます。ですから、ハーレムの夏の風物詩のひとつに、「街のスイカ売り」があります。サウスカロライナのシャロッテ、チャールストン等から、トラック一杯のスイカを積んでハーレムにやって来て、路上駐車した車中で寝泊り生活をしながら、完売するまでのんびり頑張っています。
シルビアズレストランのシルビアさんもスイカが大好物で、夏の間はとにかく毎日よくスイカを食べています。シルビアさんも南部出身。貧しい小作人時代、暑く過酷な夏の労働には、安くて甘くて水分たっぷりのスイカが一番のご馳走だったそうです。
私も大好きなので、丸ごと買ってきます。丸ごとといっても、日本の倍くらいあって、大体ひとつ10ドル前後です。これがダウンタウンのデリに行くと、小さいものでも15ドル~20ドルします。
私はスイカに塩を振りかけて食べますが、黒人の人たちは塩を振りません。「かけたほうが甘みが出て美味しいよ」と薦めるのですが、塩を振り掛けるコトは絶対にしません。
私の家のそばの7th Ave.沿いに店を出しているジョーイというおじさんは、ハーレムに家を持っていて、夏の間サウスカロライナに行ってはトラック一杯のスイカを買ってきて路上で売りさばきます。今はハーレムに住んでいるけど、彼も元々はサウスカロライナ出身で、もう30年近くこの商売を続けています。
最近では、NYもすっかり涼しくなってしまい、そろそろ今年の夏も終わり。ハーレムの街のスイカ売りの姿も段々と減ってきました。もうじきスイカも売り切れ、ジョーイともしばしのお別れです・・・。
<関連ログ>